さかのぼり日本史 第二回「原敬政党政治の光と影」
この番組、地味だけどとっても気に入って毎週NHKオンデマンドで観ている。尺が20分ちょっとと、隙間時間に観るのに手頃で、アウトラインを捉えるのにはうってつけ。たぶんテキストが売ってるんじゃないかと、探してみたがどうやら書籍連動はしていない模様。惜しい!これは絶対に書籍と連動すべき。
毎月4回を1グループとして現代から時代をさかのぼってゆくのだが、もう少し突っ込んだ考察や事象を知りたいなぁと、毎視聴後思う。
特に、加藤陽子先生の時はもっと話が聞きたい!と思うほど。
「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」
http://www.amazon.co.jp/dp/4255004854
加藤先生の著作を読んだ事があるので、もっともっと解説を加えたいだろうに、かなり端折っていて、やや消化不良の感は否めない。
でも、映像の力は強い。 きっかけとして概略を頭に入れるのにはとても良い。
今回は、初の政党内閣で任期中暗殺されるという非業の最期を遂げた原敬(はらたかし)。
そもそも、私は政党って何なのかよく分かっていない。選挙で代議士一人一人が選ばれるのになぜ「党」を組むのか???
「みんなで代表を決めて、その代表が集まって本会議で話し合って決めるんじゃないの?」と小学校の時は思っていたwww。(まあ、大枠その通りか、、)
明治維新から始まった近代国家は、当初薩長の藩閥が全てを牛耳っていた。
今とは逆で、選挙で選ばれた代議士による「衆議院」は「カヤの外」。実権は、貴族院、官僚、司法省全て薩長が抑え、そのドンが明治の元勲達で、これは死ぬまで永久入れ替え無しの「特別倶楽部」みたいなもだ。(それぞれに非業死を遂げてる人が多いけど)
この元勲の中で陸軍のドンだった「山県有朋」が、衆議院の最大政党である、「立憲政友会」の総裁(原)を、指名した所から政党政治は始まる。
司馬さんに言わせれば「山県有朋如きはツマラヌ輩」と身も蓋もないが、権力闘争において政治的機敏を捉えるのに抜群のセンスを持っていた山県は、対抗勢力である、政党党首に表向きは政治を取らせ、実際に肝心な所は藩閥が握っていたと言う。
ただ、原も負けてはいない。貴族院の最大会派の党首に自分が兼任していた要職を渡したり、議席を増やす為に、選挙法を改正して参政権資格に必要な納税額を下げ、地方のインフラ整備を積極的に行って、それまで、立憲政友会が取れなかった地区まで、ドンドン手中に納めてゆく。この下り、戦後の自民党と変わらないなぁと思う。
肥大化した組織はやがて、目が届かなくなり、汚職が横行。国民の為に政治が成されていないと世論が傾いて、最期は首相暗殺という非常手段に行き着いてしまう。
原の死と前後して、山県も亡くなり、元勲の生き残りである西園寺一人が、その後首相を任命(表向きは天皇に「助言する」という形で事実上指名する)し 二大政党の党首が交互に首相になる、、という流れになるのだが、これは前回放送の内容。。。
次回はいよいよ、藩閥政治の回であるが、、これはいよいよ「跳ぶが如く」を読まねばならん時期に入ったのかなと思う。(判らなくなった時の司馬さん頼み)
とりあえずは、読みかけの「成金(電子版)」(ホリエモン著)を読まねば。。
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